建築家と建てる住宅記録

住宅に関することあれこれ

自分に合った建築家とは

私は『満足度の高い建物を設計・監理できる人』と考えます。

建物の満足度は、必ずしも出来上がった建物のみで判断することはないと思っています。
設計は半年以上もかかります。その間の建築家とのやりとり。
ここで充実したやりとりができれば、出来上がった建物の評価にも少なからず影響が出てくると思うのです。
勿論結果が全てと考える人には当てはまりませんが。

真剣に取り組んだものほど、愛着が沸くと思いますし、やむを得ず妥協したところにも納得することができるはずです。

施主と一緒に真剣に家づくりをしてくれる、そんな建築家を選ぶことを薦めます。

以下に個人的選定事項を箇条書きします。
①施主の意見をきちんと聞いてくれること。

②設計実績が多いこと。

③過去建てた家に惹かれる要素があること。

④対応が早いこと。こちらから投げても何も返ってこないようでは問題外。

⑤話をしていて楽しいこと。

⑥自分の予算に合った建物を過去に設計したことがあること。

意外に⑤は重要だったりします。インスピレーションがものを言うかもしれませんね。

いろんな建材ー外壁

外壁は建物の外観で大きく印象付ける要素の一つです。

★サイディング
現在最も採用されているであろう建材。
多彩なバリエーション、耐久性とコストのバランスが良いこと、施工が容易で職人による差が生じにくいことなどが選ばれる理由でしょうか。
イメージとしては、外壁下地に対し模様の入ったボードを貼るような感じです。
安いものほどボードとボードの間の目地が目立つような印象です。
ボードの耐久性は高いようですが、目地のシーリングの劣化は比較的早い模様。定期的な補修が必要。
広く普及している→没個性なので建築家設計では採用しないことが多いと思われます。



★鋼板
昔は波形鋼板が多く物置などに使われたことから、非常に安っぽい印象でした。
錆びにもあまり強くなく、耐久性もあまり高くない。
しかしここ10年程でガルバリウム鋼板という建材がかなり普及してきています。
錆に強く、コストも高くなく、職人による仕上げの差も出づらい。
アーバン、スタイリッシュ、モダン、そんなイメージ。

★吹き付け
リシンや樹脂スタッコなどを壁下地に吹き付けます。
サイディングが普及する前は主流だったので、30年くらい前の家に多い印象。
サイディング仕上げを嫌ってあえて採用する人もいます。一周まわって逆に新しい的な。
経年劣化のため、数年に一回吹き付けのし直しを要します。し直すと新築のときの様になりますが、その箇所だけ新しくて浮く可能性も。
また素材や気候等環境、職人の質によっては、クラックと呼ばれるヒビが発生します。深いクラックなら補修もが必要。

★左官仕上げ(塗り)
砂や塗料を混ぜたものを職人によりコテで仕上げる方法。
材料費よりも人件費がかかる仕上げで、職人による差が出やすい。
コストはかかりますが、世界に一つだけの外壁になるかも。
吹き付け同様、定期的な塗り直しやクラックが生じるリスクがあります。また、職人の腕の差が顕著に出る仕上げになります。

★タイル
サイディングなどの下地に手貼りします。
材料費も労務費も高い仕上げです。
光触媒などで自浄するタイルもあります。

★コンクリート打ちっぱなし
鉄筋コンクリート建築独特の仕上げ。
モダンな印象です。
耐久性が高く、メンテナンス頻度は低いようです。

設計1 基本設計

建物の設計には基本設計と実施設計があります。

まず初めに基本設計を行います。

基本設計とは、簡単に言うと建物の概要を決めていく作業です。

建物の概要とは、構造・工法・床面積・階数・階高軒高・外線などです。

建築家は、これらを法令に照らし合わせ設計していきます。

私の場合は、こちらの要望を確認した上で数パターンの平面図・立面図をもってプレゼンテーションしてもらいました。

階数を変えての提案もあり、2階建しか考慮していなかった私には視野が広がった感じがしました。

図面には間取りの提案もありますので、基本設計の段階で大まかに決めていきます。

間取りは実施設計時に変更できますが、在来工法の場合、柱の関係で大幅な変更はできないかもしれないので注意。

施主の要望等で何度か修正が入るのが一般的であるため、2~3ヶ月は期間としてかかります。

この期間は建築家からの様々な提案で、とても楽しい期間でした。

予算のことはしっかり考えつつも、大いに楽しみましょう。

意外に高い登記費用

<土地>
・所有権移転登記
・抵当権設定<建物>
・建物表示登記
・建物所有権登記
・抵当権設定

一般的には以下の流れかと。

1土地購入時
→所有権移転登記、抵当権設定

2建築請負契約後
→土地に抵当権設定追加(建物分)

3建物完成時
→建物表示登記、建物所有権登記、抵当権設定(建物)
※建物融資がつなぎの場合は、土地の抵当権設定(建物分)は3のときになるかと思います。

これ全てで、60万円ほどかかります。
登記は個人で行える手続きではありますが、金融機関側は確実な抵当権設定をしたいので、司法書士を使うことになります。
キャッシュで買えるならともかく、融資を受けるならその分余計な費用が掛かる訳です。
諸経費は多めに見積もっておきましょう。

薦める土地、薦めない土地

◎オススメ
→高台で平地。
地震や大雨に強いことが多い。
価格は高いので予算に余裕がある人向け。

×ダメ
→周りが傾斜地で一番底になった土地。
雨水が溜まりやすく危険。
絶対に買ってはいけない

×ダメ
→隣家が密集している土地。
延焼リスクが高い。

◎オススメ
新規開発分譲地。
→環境が整っていることが多い。
上下水道やガス管など整備されている物件は優良。
最近の土地なら土地の形状も整っていることが多い。

▲微妙
昔ながらの住宅街(古家つき)
→確認事項が多い。
接道は公道か私道か、上下水道ガスは整っているか、古家の取り壊し費用はいくらくらい掛かるか、住宅街の治安や雰囲気はどうか、ゴミ捨て場はきちんとされているかなどなど

土地の環境

・高台
→基本的に浸水のリスクがないので、人気がある。よって価格は低地よりも高い。

・低地
→大雨時に浸水リスクありで価格が安くなる要因。
よくよく調査をしてから購入すること。
大雨時の水はけなどは現地で要チェック。

・平地
→平らな土地。
基礎やよう壁の造成費用が抑えられ、土地の安定性も高いので人気。
よって価格が高くなる要因。

・傾斜地
→敷地内で高低差がある土地。
平地に比べて明らかに土地は安いが、基礎やよう壁などで建築コストがアップする可能性あり。
結果、平地よりも高くつくことがあり、また土地の安定性にも欠ける。(盛り土など)

・崖地
→安いが土砂崩れのリスクあり。
強固な基礎造りが必須で、建築コストはアップ。

土地のかたち


・整形地
→長方形に近い形をした土地。
間口が広くて使いやすいが、土地が高くなる要因。
特徴のない形状のため、設計し甲斐がないと感じるかも。
お金が十分あるなら選んで間違いない土地形状。

・変形地
→整形地でない土地。
間口狭小は土地が安くなる要因。
駐車するなら間口は最低3Mは欲しいところ。4Mあれば車種にもよるが余裕かと。
間口が2Mない土地は再建築不可能なので、リノベでもするのではない限り問題点。